近年さまざまなビジネスにおいて、ソフトウエアサービス「SaaS」の需要が高まっています。そしてSaaS企業を対象としたM&Aも活発化しています。
当記事ではSaaS企業について解説し、SaaS業界M&Aの動向や事例を紹介します。
「SaaS(サーズ)」とは「サービスとしてのソフトウェア(Software as a Service)」のことをさすITビジネス用語です。
SaaSのシステムは、Webサーバーからインターネットを経由して、さまざまなサービスを利用者に提供する仕組みとなっています。これまでのソフトウェアはユーザーのパソコンにソフトウェアをインストールする必要がありましたが、SaaSのシステムではインターネットを経由して、ユーザーはさまざまなサービスにアクセスできるようになります。
SaaS業界とは、SaaSのシステムで稼働するソフトウェアを開発・提供している企業の集合体を言い表しています。SaaS業界は、北米や中国などの大きな経済圏を中心に世界中に広がっており、日本国内にもSaaS業界は存在しています。
「SaaS企業」とはソフトウェアの形態を用いてサービスを提供している会社をさします。SaaS企業の特徴としては、さまざまなビジネス領域に特化したサービスを提供する企業が多いことが挙げられます。
SaaSを手掛ける各社はデータ分析や人事、財務会計などの各分野におけるソリューションを提供することで、利用顧客の業務効率アップや生産性の向上を図っています。これらのソフトウェアやサービスを提供する企業が主体となって、SaaSの業界が構成されているのです。
SaaS業界は成長著しく、世界的に見てもまだまだ新しい分野といえます。2022年現在、アメリカにおいてはSaaS業界で100億ドル単位のIPO(株式上場)案件がいくつもあり、世界中の投資家から熱い注目を集めています。
日本国内においても、SaaSの市場は年率で15%程度の成長をみせており、市場規模は5,000億円以上と見込まれています。SaaSのスタートアップ企業による資金調達やIPOも盛んで、数10億から数100億単位でのやりとりが常時おこなわれています。
昨今では、ファイル共有ツールや、顧客の情報管理分野においてSaaSの需要が増大しています。さらに今後は建設業界や運送業界、小売業、飲食業など各業界業態に対応したSaaSのニーズが高まることが予想されます。
これまでのソフトウェアの販売方法は、ひとつの製品に対して価格が決められており、それらをパッケージ販売するビジネスモデルでした。しかしSaaSのビジネスでは従来型とは違った販売方法が採用されています。
ここからはSaaS業界のビジネスモデルを検証していきます。
SaaSのソフトウェア販売は、これまでのパッケージ型の販売方法とは異なる「サブスクリプション方式」が採用されています。
サブスクリプションとは定期購読や継続購入のことをさしており、利用客にはソフトウェアやサービスの利用期間に応じて料金が発生します。サブスクリプションで発生した料金は月額で請求される場合が多く、まとめて年払いをすると割引が受けられるサービスなどもあります。
サブスクリプションのビジネスモデルにおいて、利用客側は初期投資が少額で済むためにサービスを利用しやすく、SaaS企業には顧客獲得の間口を広げる効果があります。また、利用期間が長期に渡った場合には、ソフトウェアやサービスを提供する企業はパッケージ販売よりも多くの利益を得ることも可能となっています。
「フリーミアム戦略」もSaaSの特徴的なビジネスモデルです。フリーミアム戦略とは、ソフトウェアの基本的な機能や制限をつけたサービスを無料で提供しておき、プレミアム機能や容量・スピードのアップグレードなどを追加購入・課金してもらうビジネスモデルです。
フリーミアム戦略を実施する側は、ソフトウェアやサービスを新たに利用するハードルを下げて、新規利用客の増加とサブスクリプションサービスへの流入などが狙えます。
「利用客データの活用」もSaaSから派生するビジネスモデルのひとつです。サブスクリプションサービスやフリーミアム戦略では、ソフトウェアやサービスを利用しているユーザーからさまざまな情報を取得できます。
取得した利用客のデータは自社のマーケティングに利用したり、ほかの商品やサービスへと顧客を誘導したりすることも可能となります。利用客データの獲得と活用は、SaaSのシステムと非常に親和性の高いビジネスモデルとなっています。
SaaS企業は、ソフトウェアをインターネット上のサービスとして提供する業務をおこなっています。マーケティングやデータ解析、EC(電子商取引)など、さまざまなジャンルでSaaSの需要が増しており、この動きは今後も拡大が予想されます。
そして2022年現在、SaaS関連のM&A事案も増加傾向にあるのです。ここからは、代表的なSaaS企業の一例を紹介します。
「サイボウズ株式会社」は日本国内を代表するSaaS企業のひとつです。クラウドベースの情報共有グループウェア「サイボウズ Office」やアプリケーション構築プラットフォーム「Kintone」などのSaaSシステムを手掛けており、業界の垣根を超えて約69,000社の導入実績があります。
「株式会社ヤプリ」は、アプリケーションの開発プラットフォーム「Yappli(ヤプリ)」を提供している国内ベンチャー企業です。Yappliは、プログラミングの専門知識がなくてもノーコードでアプリ開発がおこなえるシステムで、数多くの企業への導入実績があります。
「salesforce.com(セールスフォースドットコム)」は時価総額1,000億ドル超の米国企業です。クラウドベースのCRM(Customer Relationship Management)顧客管理システムは世界中で利用されており、導入実績は15万社以上にのぼります。「salesforce.com」は、世界のSaaS業界を代表する大型企業です。
新型コロナウイルスの蔓延やテレワーク推奨の影響を受けて、近年のSaaS業界は成長著しい分野といえます。そして、SaaSのビジネスモデルを対象としたM&Aも活発化しています。ここからは、2022年SaaS業界M&Aの最新動向を紹介します。
2022年現在、SaaS業界において実施されているM&Aは増加傾向にあります。SaaS業界では、SaaS企業同士で技術や経営の強化を図るケースや、他業種とのM&Aによって事業の拡大を進めるケース、またはSaaS事業の出口戦略としてM&Aを利用するケースなど、さまざまな状況でM&Aがおこなわれています。これらの状況は主に海外で顕著ですが、SaaS市場の成長と拡大にともなって日本でも活発化が予測されます。
SaaS業界でM&Aをおこなう企業には、上場企業以外にも数多くの非上場企業や投資ファンドがあります。SaaS企業は、最初に非上場のかたちで事業をスタートしておき、最終的にIPO(株式公開)やM&Aでの売却をゴールとしているケースが多くみられます。
SaaS業界では一般投資ファンドや、未公開会社・未公開株式を対象としたPE(プライベート・エクイティ)ファンドが、SaaS企業とM&Aをおこなうケースも増加しています。SaaS市場の成長性とリターン予測のたてやすさは投資ファンドにとって相性がよく、この動きは今後も活発化することが予想されます。
SaaSのシステムは革新的なアイディアが多く、将来性の高さも特徴のひとつです。近年ではSaaS企業の将来性を評価し、SaaS市場への参加やを狙ったM&Aが活発・増加の傾向にあります。
SaaS企業は提供するサービスと市場のニーズがマッチすれば、比較的短期間での成長が可能です。これを狙って時間を掛けずに市場を開拓しておき、M&Aを使ってイグジットする企業が多くみられます。この傾向はとくに海外では多くみられるパターンです。
SaaS企業とのM&Aを希望する企業のなかには、自社のビジネスにSaaSのシステムを取り入れ、サービスの充実・発展を目的としているケースもあります。とくにIT企業などはSaaSの分野と相性がよく、シナジー創出を期待してのM&A事案も増加傾向にあります。
SaaS企業がM&Aをおこなうケースでは、売り手側と買い手側のどちらにもさまざまなメリットがあります。SaaS企業のM&Aには、双方の企業にどのような利点があるのか解説します。
SaaS企業のM&Aにおける売り手側のメリットとしては、自社の従業員に対する雇用を維持しながら、大きな資本のもとに加わることで事業を拡大・加速できる利点があげられます。
また、創業者は事業売却による利益を得られたり、M&A後のポジションが保証されたりする場合もあります。
SaaS企業のM&Aは、買い手側にもさまざまなメリットをもたらします。M&Aでは、すでに稼働しているビジネスを獲得することになるので、事業の新規立ち上げにかかる時間と労力を大幅にカットできます。
また売り手側企業がもつノウハウや顧客リストを引き継げるため、比較的安定した事業運営も可能となります。さらにM&Aで合流した会社とのあいだで、シナジーの創出や事業規模の拡大も期待できるのです。
2022年現在のSaaS業界では、常に進化し続けるテクノロジーに伴って、需要変化のスピードが非常に早くなっています。また、業界各会社とそれぞれの事業規模もまちまちなので、SaaS企業のM&Aにおける売却額の相場は一概に言い表せません。
しかし、M&Aで会社の売却を考えたときに価格の基準となるのが、その会社のもつ「企業価値」です。企業価値は会社オーナーの意向や株価、第三者による会社の評価などからさまざまな方法で算出できます。
ここからはSaaS企業を売却する際に使用される、企業価値の算出方法を解説します。
「コストアプローチ」は、会社のもつ「純資産」をベースとして企業価値を算出する方法です。純資産は決算書に記載された純資産の金額を根拠とする「簿価純資産法」と、現在の経営状況から実態的な価値を導き出す「時価純資産法」があります。
コストアプローチは、M&Aをおこなう前の企業価値の判断によく利用されている方法です。また、簿価純資産法よりも時価純資産法のほうが 信憑性が高く、比較的多用される傾向があります。
M&Aでは、譲渡企業が将来得るであろう利益や配当など「インカムアプローチ」を基準として、株価や企業価値を算出することがあります。
インカムアプローチの算出方法には会社の将来性やキャッシュフローに着目した「DCF(Discounted Cash Flow)」法が一般的に用いられています。DCF法は、ベンチャー企業のM&Aでよく使用される企業価値の算出法でもあります。
「マーケットアプローチ」は対象企業の属する業界内や、経営規模が似ている会社を参考基準として企業価値を算出する方法です。
マーケットアプローチには、株式取引価格を基準とする「市場株価法」や、上場企業を比較対象とした「類似会社法」などが用いられています。
M&AでSaaS企業の買収を成功に導くには、おさえておくべきいくつかのポイントが存在します。
まずM&Aをおこなう前に、新しく取り組む事業の範囲や自社の強化したい分野を明確化しておきましょう。そのうえで適切なM&Aの相手となる企業を探し、候補となる企業がみつかったら徹底的にその会社を調査します。とくに、簿外債務などM&Aが締結した後に発覚すると大きなダメージとなる要素には注意が必要です。
企業の買収は、M&Aが締結した後の対応で成否が決まるといっても過言ではありません。M&Aの効果を最大限発揮させるためには、「PMI(Post Merger Integrationの略、M&A後の統合プロセスをさす)」を最適化し、買収された会社の企業文化にも配慮しながら新しい管理体制を構築しなければなりません。
このとき、買い手側と売り手側双方の間に軋轢を生じさせないようにし、従業員の離脱を防ぐことも重要なポイントです。SaaS企業同士はもとより異業種とのM&Aにおいても、PMIをしっかりとおこなうことで早い段階からシナジー効果の創出が期待できるようになるのです。
2022年現在、SaaS業界では新分野への参入や自社の強化を目的としたM&A事例が増加傾向にあります。そしてM&Aでは、売り手と買い手の「交渉」によって会社や事業の売却額が決定されます。売り手側が希望する価格でM&Aを締結するためにも、おさえておくべきいくつかのポイントがあるのです。
自社の企業価値を高めることが、高値で会社を売却するための最初のポイントになります。企業価値を高めるためには、扱うソフトウェアやサービスをブラッシュアップし、自分たちにしかない技術やノウハウなどの強みを確立しておきます。また、大手取引先の確保も企業価値を高めるのに有効です。さらに有利子負債など不要となる資産を処分して、買い手側から見てマイナスとなる部分を減らしておくことも重要です。
もしも買い手企業の候補が絞られている場合には、買い手企業側の目的をよく理解しておき、自社とのM&Aで得られるメリットをアピールできるようにしておきましょう。
自社を高値で売るならば、買い手側がスムーズにM&Aを遂行できるようにしておくことをおすすめします。自社の株式や株主が分散しているようなら事前に整理し、買い手が株を取得しやすい状況を作っておくことも有効です。現経営者がいなくなっても事業が廻る体制を作っておけば、譲受側企業としてはこちらの会社を買いやすくなります。
このように、M&Aの売却ポイントを意識して事前に準備をしておけば、会社を高値で売ることも可能となります。
SaaS企業とのM&Aにおいては、情報の取り扱いに細心の注意が必要です。SaaS企業では開発中のソフトウェアやローンチ前のサービスに関する情報が外部に漏洩することは何としても避けなくてはいけません。
また、M&Aに関しても社内に告知するタイミングは慎重に決めるべきであり、それまでは内部漏洩しないように徹底して情報を管理するべきです。早い段階で「秘密保持契約」の締結も必ずおこない、内外に対して決して情報管理は徹底しましょう。
M&Aにおいてもっとも大切なことは売り手側と買い手側双方の信頼関係です。情報の取り扱いや価格設定などお互いが安心・納得してM&Aを進められるように取り計らうべきです。
さらに、M&Aでは相手企業の選定やデューデリジェンス、契約成立からクロージングまで、やらなければならないことが膨大にあります。これらを滞りなく進めるためには、M&Aアドバイザーなど専門家の力を借りることも必要条件といえます。M&Aを視野に入れるならば、仲介業者選びも大事なステップになります。
近年活発傾向にあるSaaS企業のM&Aは、日本国内はもとより海外でも盛んにおこなわれています。また、日本企業と海外企業のあいだでクロスボーダーM&Aの事例もあります。ここからは、国内外におけるSaaS業界M&Aの事例を紹介します。
2017年、携帯電話サービスやプロバイダー事業を展開する「KDDI」は、ワイヤレス通信のITO事業をおこなっていた「株式会社ソコラム」をM&Aで買収しました。
買い手側のKDDIは、ソコラムの開発力を利用して新たなサービスの創出を目的としており、売り手側となったソコラムは、KDDIの巨大企業基盤の上で開発を進められるようになります。このM&Aは売り手側買い手側双方にとってウィンウィンの好事例となりました。
参考
https://www.nikkei.com/article/DGXLASDZ09HJF_W7A810C1000000/
国内印刷会社の最大手である「凸版印刷」は、2018年にECシステム開発の「Monopos」社をM&Aで買収することに成功しました。
Monopos社はもともと、EC企業の「IROYA」から事業分割された会社でした。このM&Aは凸版印刷側とIROYA側が合意することで締結。凸版印刷のデジタルマーケティングの企画力とMonoposのもつオムニチャネルのノウハウが相乗効果をもたらす結果となりました。
両社のあいだで新たなリテールテックサービスも生み出され、多くの顧客にとっても有益なM&A事例となっています。
参考
https://www.logi-today.com/322465
会計クラウドソフトのSaaS企業として知られる「マネーフォワード」は2019年、比較情報サイト「BOXIL」を運営する「スマートキャンプ株式会社」を20億円の買収価格で子会社化することに成功しました。
マネーフォワードは、スマートキャンプ社のマーケティングノウハウを最大活用することで、新規顧客層の開拓を目的としていました。このM&Aで、マネーフォワードのビジネスにおける市場規模は今後大きく増加することが見込まれています。
参考
https://initial.inc/articles/6XcvWA0CbGmYPUQjRtTVl5
ヨーロッパ最大級といわれ、さまざまな事業を展開するドイツのソフトウェア会社「SAP」は、2018年、オンライン調査サービス会社の「Qualtrics」をM&Aで買収しました。売り手側となったQualtrics社は、エクスペリエンスマネージメントソフトウェアの分野において、パイオニア的な存在の企業でした。
SAP社とQualtrics社のM&Aにより、SAPのソフトウェアデータとQualtricsのエクスペリエンスデータが合わさることとなり、エクスペリエンス経済は大きく活性化。このM&Aの売却金額は80億ドルで、SaaS分野では最大規模といわれています。
参考
https://it.impress.co.jp/articles/-/16997
バスを対象とした位置情報管理システム「バスタッチ」を開発した「VISH株式会社」は、人材不足と経営者の新規事業転換のためにM&Aによる自社の売却を希望していました。同じ頃、乗換案内「駅すぱあと」を運営しているソフトウェア会社の「ヴァル研究所」では、鉄道の乗換案内に追加して路線バスなどの交通手段も自社サービスに組み込むことを企画中でした。
VISH社の事業自体は順調に売上を伸ばしていたので、ヴァル研究所にとっては優良企業の買収ができる好機となりM&Aを実施。この事例ではVISH側も、自社のメリットを最大限に活かしながら問題解決の糸口をつかむことに成功しています。
参考
https://www.val.co.jp/topics/2021/010701.html
2018年、「Photoshop(フォトショップ)」や「Adobe Creative Cloud(クリエイティブクラウド)」で知られる「adobe」は、マーケティング支援ソフト開発の「マルケト」をM&Aで買収しました。Adobe社は、コンテンツ作成ソフト分野ではトップクラスのシェアを誇りますが、マーケティングの分野の強化を課題としていました。
M&Aでマルケト社のもつノウハウを手に入れたAdobe社は、マーケティングソフト「Adobe Experience Cloud(エクスペリエンスクラウド)」の提供を開始。さらなる事業の拡大を果たしました。また、このM&Aはマルケト社にとっても大きな成長の機会となり、相互補完の関係を構築しています。
参考
https://www.weeklybcn.com/journal/explanation/detail/20181008_164302.html
SaaS企業をM&A・売買するにはさまざまな手法があり、その事案に適切な手法が選択されます。M&Aの代表的な手法としては「買収」「提携」「合併」があげられます。これらM&A手法の特徴をみてみましょう。
「買収」はM&Aにおいて一般的な手法のひとつです。買収には、買い手側が経営権を掌握するために売り手企業の株式を取得する「株式譲渡」と、事業の一部だけを対象にして売買する「事業譲渡」などがあります。
さらに、売り手側を完全子会社化しやすい「株式交換」や、第三者に対して新株の権利を割り当てる「第三者割当増資」などの手法も、M&Aの買収場面でしばしば見受けられます。
「合併」は、二社以上の会社がひとつの組織として統合されるM&A手法です。「買収」のM&Aでは売り手側の会社は、買い手側企業の中でなんらかのかたちで存続することが一般的ですが、「合併」の手法を使ってM&Aがおこなわれると、基本的に一社を残してほかの会社は完全に消滅することになります。
合併には、売り手側の会社が消滅する「吸収合併」と、売り手と買い手の両社ともなくなり新しい会社が誕生する「新設合併」のM&A手法があります。
「提携」も代表的なM&A手法のひとつです。提携には「資本提携」、「業務提携」、「資本業務提携」の3種類があります。
資本提携は、株式の取得によって資本力の増加を目指します。資本提携では提携する会社がお互いに自社の株を持ち合う場合と、一方の会社がもう一方の株式を取得して、関係強化を図るケースがあります。
業務提携は提携する会社同士が、技術やノウハウを提供し合い共有することによって、協力関係となることをさしています。そして資本業務提携は、資本提携と業務提携を合わせておこない、より強固な連携を図ります。
提携のM&Aでは、買収や合併よりも支配権が確立しにくく、会社の独立性が維持されます。提携はサービスやブランドを残したい場合に有効なM&A手法といえます。
2006年の創業以来、コンテンツマーケティングを主軸に展開しているのが「株式会社ウィルゲート」です。ウィルゲートはWeb・IT業界を中心領域として事業を展開しており、15,100社以上の企業のとのあいだに強いパイプを構築しています。
2012年からは、企業のM&Aサポートに特化したサービス「ウィルゲートM&A」の提供を開始。これまでに6,700社以上の支援実績があります。
ウィルゲートは自社のM&Aを、事業譲受を4回、事業譲渡を2回経験しています。過去の経験から導き出されたサポート体制のもつ細やかな配慮は、多くの経営者やM&Aの担当者から高く評価されています。
ウィルゲートM&Aは、完全成果報酬型のサービスとなっており着手金は無料。相談も無料でできるので、M&Aを視野に入れている方は是非一度ご相談してみてはいかがでしょうか。
SaaS業界はまだ成長の途上にあり、今後の発展が大きく見込まれる領域です。SaaS企業を対象にしたM&Aの件数も増加傾向にあり、今後しばらくはこの状況が続くことが予測されます。
SaaS企業のM&Aには高度な交渉スキルが必要で、各手続きも複雑になります。自社のスタッフや経営者自身のみでM&Aを進めるのは難しく、経験豊富なM&Aの専門家の力を借りるのが近道です。
ウィルゲートM&Aでは、15,100社を超える経営者ネットワークを活用し、ベストマッチングを提案します。Web・IT領域を中心に、幅広い業種のM&Aに対応しているのがウィルゲートM&Aの強みです。M&A成立までのサポートが手厚く、条件交渉の際にもアドバイスを受けられます。
一般的にM&Aの成約までは6ヶ月〜1年ほどの期間を要しますが、ウィルゲートでは平均で4ヶ月、最短1.5ヶ月での成約実績、40億円以上での成約実績もあります。完全成功報酬型で着手金無料なので、お気軽にご相談ください。
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