今回は、転職をする際に利用する人材紹介会社のサイトのウェブ集客戦略について、
転職者の心理を分析しつつ、大手サイトに負けないための戦略を考えてみます。
目次
人材業界とユーザー心理の分析
「わからないことは検索する」という習慣が定着している昨今、
転職活動を行う際も、インターネットで人材紹介会社を検索するということが当たり前になってきました。
Googleなどの検索エンジンで「転職」と検索するとテレビや雑誌で有名な人材紹介会社のサイトが沢山出てきます。
ウェブ集客が盛んな人材紹介業界の場合、強力な競合が多いため、
新規参入で検索エンジン上のシェアを獲得していくのは、難易度が高いと言えます。
そのような状況でも、有名な人材紹介サイトに負けないために、
人材紹介業界の特徴を考えつつ、考察していきたいと思います。
人材紹介型のサイトには大きく分けて2種類のサイトが存在します。
一つは「求人情報を掲載することを目的」とするサイト、もう一つは「利用者の登録を目的」とするサイトです。
前者の「求人情報を掲載することを目的」とするサイトは、
企業の求人情報を掲載することで企業から掲載料を受け取ってマネタイズしています。
このタイプのサイトは紙媒体の求人情報誌に近いイメージです。
いかに多くの人に見てもらい、そこからお問い合わせをいただくかが成功の鍵となります。
したがって、目的を達成するための方法は
①多くの案件情報を載せること、②載せた案件ページのタイトル・ディスクリプションを工夫し企業名を含むロングテールキーワードなどで検索エンジンからの流入を得ること、などになります。
しかし、もう一つの「利用者の登録を目的」とするサイトの場合は少し事情が変わってきます。
人材紹介会社が直接運営していることが多いこのタイプのサイトは、
サイトを訪れた転職活動中のユーザーを、人材紹介会社の転職エージェントとつなげることが目的となるため、
掲載している案件情報の多さよりも、「登録」をしてくれる人の多さが重要になります。
ここで、実際にあなたが転職活動をしている状況になって考えてください。
転職は人生においてかなり重要な転機であり、中々気軽に考えられる問題ではありません。
たくさんの人の意見や、選択肢を考慮に入れておきたいというのが一般的な心情ですから、
ほとんどのユーザーは複数の人材派遣会社に登録しておこうと思うはずです。
そうなるとやはり一般的にメディアでの露出が多い「有名サイト」や、検索エンジンで「転職」等のビッグワードで上位に表示されるサイトが強くなってくるのです。
大手サイトが強い本当の理由:本質的に人間は面倒くさがり
大手サイトが強いという当然の事実の裏には、
「面倒なことはなるべくしたくない」という、人間の本質的な心理が影響しています。
世の中に仕事は星の数ほどもあります。
それを一つひとつ探すのは大変な労力がかかりますし、
どの求人が自分に合っているのかを一人で見極めるのは非常に困難です。
そこで「求人情報も多そう」で「自分に合った仕事を見つけ出してくれるエージェントもいそう」なイメージがある有名サイトに
「“とりあえず“幾つか登録しておこう」という思考回路になるのです。
転職者にとって重要なのは、案件数ももちろんですが、
「自分の条件に合う求人を紹介してくれるのか」というところです。
ですから、「このサイトなら、自分にピッタリの求人案件を紹介してくれそうだ」と思われるようなブランディングが必要になります。
ブランド力を獲得し、大手サイトに負けない数の登録者を獲得するにはどうしたら良いのでしょうか?
アクセス数増加・登録者増加・さらにブランディングも実現する方法とは?
私たちがおすすめしたい方法は、
「転職 不安」のような転職者の不安が現れた検索キーワードを狙ったコンテンツの作成です。
今一度あなたが転職活動をしている状況を想像してください。
あなたにはまだ今の仕事に責任がありますし、転職をしないという選択肢も残されています。
仕事はしっかりとやりつつ、その裏の短い時間の中で転職活動をしなくてはならないのです。
しかも多くの場合、今務めている会社の人には転職活動をしていることは話しづらいので、
身近に相談しやすい人もいないという状況になりがちです。
つまり、仕事の時間は変わらないのに、やることはいつも以上にあり、ストレスは溜まる一方です。
まわりに不安を相談できる人があまりいないとしたら、あなたならどうしますか?
おそらくネットで検索するという方法が真っ先に候補に上がると思います。
現状「転職 不安」のようなキーワードで検索すると出てくるのは「まとめサイト」や「Q&Aサイト」がほとんどで、人材紹介の有名サイトはあまり出てきません。
転職者の不安が現れている「転職 不安」ようなキーワードこそこれから成長していく人材紹介サイトが目指すべき穴場のキーワードといえるでしょう。
転職者の不安を解消するコンテンツが有効な具体的な理由
転職サイトのウェブ集客では、ブランディングが重要だという話をさせて頂きましたが、
転職者の不安を解消するコンテンツがウェブ集客においてどのように有効なのか、
以下の4つの観点でお話いたします。
- アクセス数増加
- 会員登録増加
- ユーザーからの信頼獲得
- ブランディングへの貢献
1.アクセス数増加
既述の通り、「転職 不安」などのキーワードで検索した際に上位に表示されているのは、
「まとめサイト」や「Q&Aサイト」がほとんどであり、人材紹介の有名サイトはあまり出てきません。
企業が運営するサイトという括りでは競合性があまり高くないため、
「転職」などのビックキーワードと比較すると、圧倒的に上位表示難易度が低いです。
コンテンツを作っても、上位に表示されなければ、検索エンジンから安定的に集客することは出来ないため、
競合性が低く、上位表示し易いキーワードを狙わなければ、アクセス数を増加させることはできません。
上位表示が可能で、確実にアクセス数増加につながるキーワードを狙ってコンテンツ作成を行いましょう。
2.会員登録増加
転職に関する不安の解消→転職エージェントへの相談という、自然な流れを用意することで、
転職を決心しているわけではないユーザーも、会員登録へと誘導できます。
転職を考えている多くの人が不安を持っており、
現状では、まとめサイトやQ&Aサイトで不安を解消して有名サイトに登録するという流れができています。
しかし、もしこの不安を解消できるコンテンツが書かれたページがあなたの人材紹介サイトだったとしたらどうでしょうか?
上でも述べた通り人間は面倒くさがりです。
また、スーパーのレジ近くで売っているガムや電池をついつい買ってしまうように、
自然な流れの中にあるものをついつい手にとってしまう生き物でもあります。
不安を解消できて、転職に対するモチベーションが一番上がったその瞬間、
その場所に転職エージェントへの窓口があれば相談してみたくなるというのは、自然な流れであると言えます。
※ユーザが検索する回数をなるべく減らし、モチベーションが上がったその瞬間にアクションを起こさせる
サイト内の流れを整え、会員登録というアクションまでユーザーを誘導しましょう。
3.ユーザーからの信頼獲得
すでにお伝えしたことの繰り返しになりますが、
大手サイトが強い理由の一つに「有名なサイトなら安心」という心理が働いています。
あなたのサイトのコンテンツで不安を解消したユーザーは、「このサイトのエージェントなら安心」と感じるはずです。
このように、転職者の不安を解消するためのコンテンツをしっかり作りこむことで、
大手サイトに負けない信頼を獲得することも可能となるのです。
4.ブランディングへの貢献
転職への不安を解消してくれるようなノウハウを含んだ記事は、
転職を考えていないような人でも興味を持ちやすいです。
SNSやキュレーションサイトなどで取り上げられることも多いため、結果としてあなたのサイトの露出を増やすことにつながります。
露出が増えることで、多くのユーザーから認識されるようになり、その繰り返しがブランディングに繋がります。
転職サイトが大手に負けないためのサイト戦略のまとめとコンテンツ案
今回ご説明させていただいたウェブマーケティング戦略は、
まだ転職するかどうかを悩んでいる人の不安を「あなたのサイト」で解消し、転職への動機付けを行い、その流れで登録までしてもらうというものです。
具体的に必要なコンテンツは
- 「転職の仕方」
- 「今働いている会社を辞めるまでにすること」
- 「辞表の書き方」
- 「現状の人間関係を壊さずに会社を辞める方法」
などです。
そして、そういったコンテンツは今から転職を考えている人だけでなく、
会社で働いている全ての人にとって価値のあるものです。
人々に価値があると思われるコンテンツはfacebookやtwitterなどのSNSや、
はてなブックマークなどのソーシャルブックマークでシェアされる可能性が高まります。
インターネット上での露出が増えれば増えるだけ、人々に認知されブランドとして確立していくのです。
このような方法なら、現状では露出が少ないサイトであっても、
会員登録数を増加させ、安定的なウェブ集客が可能になるのです。
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