People Also Ask(PAA)とは、Googleの検索結果画面上に「他の人はこちらも質問」と表示される枠のことを指します。
ユーザーは検索語句に関連する疑問についてPAAを開くことで回答を得られるため、再検索する手間を省けるメリットがあります。
コンテンツ作成者はPAAの表示を狙ってコンテンツを作成できれば、ユーザーの流入機会を増やすことができます。
そこで本記事では、SEO対策を行っている人向けに、PAAについて以下のような疑問に回答します。
「PAAはどのような仕組みで表示されている?」
「PAAに表示させるためにはどのような対策が必要?」
PAAは日本で実装されて間もない機能ですが、適切な対策を実施することによって表示される確率を高めることが可能です。
記事ではPAAへ表示されるための具体的な対策を紹介しているため、記事を参考にPAA対策に役立ててください。
目次
PAA(People Also Ask)とは?
PAA(People Also Ask)とは、「他の検索ユーザーも行った質問」という意味を持つGoogleの検索画面における機能のことを指します。頭文字をとってPAAと呼ばれることが多いです。
海外では2017年から導入されており、2022年4月現在、日本の検索結果にも表示されています。日本では「他の人はこちらも質問」という項目で検索画面に表示されます。
PAAは検索語句に関連した質問がリスト形式で並び、質問をタップするとアコーディオンが開き、質問に対する回答とそのコンテンツへのリンクやタイトルが表示されます。
例えば「SEOとは」で検索した場合、検索画面には「SEOとは」に回答したページが並びますが、PAAの枠には以下のような質問が並びます。
▼「SEOとは」で検索した際のPPA
SEOとはなにか知りたい人のうち、実際に何を対策すれば良いか、SEOライティングとはなにかなど、検索した言葉以外の疑問も解決できるため、ユーザーは何度も検索する手間が省けるようになります。
一方でコンテンツを作成する事業者側としては、検索結果画面上で疑問が解決できてしまうため、検索後サイトに流入しない”ゼロクリック検索”が増えてしまう恐れがあります。
このため、PAAへの表示を狙い流入数を増やすための取り組みが必要になります。
PAA(People Also Ask)の回答結果のデータ元
PAAの回答結果は、既存のWebサイトに掲載されている、検索キーワードに適したコンテンツの一部を抜粋したものです。
Googleが作成しているのではなく、あくまで既存のページのコンテンツの中から該当する部分が抜き出されて掲載されています。
コンテンツ内の「よくある質問と回答」のようなコンテンツから抜粋されることが多い傾向があります。
また回答はテキストだけではなく、表やリスト、画像・動画などの形式で表示されるケースもあります。
ただし、Googleは機械的な処理で質問に対する回答を表示させているため、質問に対しててきした回答が表示されていない可能性もあります。万が一、PPAの表示内容と検索キーワードの関連性が薄かったり、間違った情報が載っていたりした場合は「フィードバック」から提案内容を入力して送信することも可能です。
フィードバックを受け、Googleが適切な表示ではないと判断した場合は表示されるページが差し替えられます。
PAA(People Also Ask)の表示場所
PAAはSERPs(検索結果画面)上の様々な位置に表示されます。
通常SERPs上には10サイトが表示されますが、PAAはこの10サイトのうちいずれかの位置に表示されます。
常にSERPsの上部に固定表示される強調スニペットとは異なり、PAAは検索結果画面のいずれの位置にも表示される可能性があります。
PAAは3~4位のサイトの位置に掲載されることが多いため、PAAよりも低い順位に表示されているサイトは従来よりもCTRが下がる恐れがあります。
3~4位の位置に表示されていることが多いサイトは、PAAよりも高い位置に掲載されるようにSEO対策を強化することがおすすめです。
PAA(People Also Ask)の数の上限
PAAの表示数には上限がありません。
初期表示は3~4項目表示されることもあれば、それ以上表示されることもあります。
「SEOとは」で検索した場合は4項目表示されますが、「ニキビ 治らない」のクエリで検索した場合は6項目表示されます。
またPAAは質問を一つ開くと、さらに下部に新しい質問が追加されます。
質問を開けば開くほど新しい質問が追加されるため、さらに表示件数が増えていきます。
PAA(People Also Ask)と強調スニペットの関係性
PAAの表示ロジックについてGoogleは詳細を公表していませんが、強調スニペットを意識したSEO対策を行えばPAAでも表示される可能性があります。
PAAの質問をクリックすると、回答が強調スニペットとして表示されることが多いです。反対に言えば、強調スニペットに表示されると、PAAにも表示される可能性が高いと言えます。
例えば「革靴 洗い方」で検索した場合、PAAの一つ目に注目すると「革靴 どうやって洗う?」という質問が掲載されています。
これをクリックして開くと、強調スニペットの形で手順のまとめが回答として表示されます。
同じように質問文にあった「革靴 どうやって洗う?」を検索窓に入力して検索すると、強調スニペットに同じ内容が表示されています。
表示されている強調スニペットもPAAで掲載されていたものと同じため、強調スニペットとPAAは非常に強い関係にあると言えそうです。
強調スニペットについては下記のページで詳しく解説しているので、参考にしてください。
▼強調スニペットについて詳しく知りたい方はこちら
強調スニペットとは?SEO対策で上位表示を狙って採用を目指そう
PAA(People Also Ask)に表示されやすくなる対策
先述した通り、強調スニペット対策を活用することで、PAAにも表示されやすくなる効果があります。
▼「SEO」で検索した際の強調スニペット
強調スニペットに表示に表示されやすくするためには、以下の対策が必要です。
- 検索で上位表示させる
- 明確かつ簡潔な回答を記載する
- HTMLタグで適切にマークアップする
- Googleのポリシーに準拠する
それぞれ詳しく解説します。
検索で上位表示させる
PAAに表示させるためにコンテンツのSEO対策を十分に行い、上位表示させるように心がけましょう。
強調スニペットの多くは検索結果の10位以内から選ばれることが多いです。
検索ニーズを正しく汲み取り、ユーザーの疑問に対して過不足なく回答することで、強調スニペットに表示されPAAにも採用される可能性が高くなります。
Googleは品質評価に関するガイドラインを公表しています。
参考:ウェブマスター向けガイドライン(品質に関するガイドライン) | Google 検索セントラル | ドキュメント | Google Developers
検索画面で上位表示させるためには、Googleのガイドラインに沿ったコンテンツを作成し、ユーザーのためになるコンテンツ作成を心がける必要があります。
具体的な対策方法については、以下のページでも詳しく解説しているので参考にしてください。
▼SEO対策について詳しく知りたい方はこちら
明確かつ簡潔な回答を記載する
ユーザーの疑問に対しては簡潔に回答するようにしてください。
強調スニペットは100字から200字ほどの文字数で表示されることが多いです。
200字以内でユーザーの疑問に解決できるよう、明確で簡潔な回答を記載するようにしてください。
クエリによって強調スニペットに表示されやすい見せ方が変わるため、下記のように簡潔な表現方法を意識しましょう。
- 「~~とは」
「~~とは」と書き始め、端的に語句に対する回答を用意する。
- 「○○の方法」
番号付きリストなどで手順を簡潔に紹介する。画像や動画も使える場合は掲載する。
- 「○○ 費用相場」
相場の一覧表などを用意して一覧比較できるような表を掲載する。
丁寧に書こうとして上長に書きすぎてしまうと、かえってユーザーは知りたいことをすぐに知ることができないため、ユーザビリティを下げてしまう恐れがあります。
ユーザーが知りたいことに対して端的に記載するように心がけてください。
HTMLタグで適切にマークアップする
HTMLのマークアップも誤りがないように注意してください。
Googleのロボットはページの見た目ではなく、HTMLを読み込んでページの中身を把握するため、HTMLに誤りがあるとコンテンツの内容を正しく伝えられない恐れがあります。
<H2>タグや<H3>タグなどの見出しタグはもちろん、リストを示す<list>タグ・<ol>タグ・<ul>タグや表を示す<table>タグなど、適切にマークアップすることが重要です。
また画像には必ず<alt>タグを漏れなく記載し、画像がどのような画像なのかをGoogleに伝えるようにしてください。
SEOに効果的なHTMLのマークアップについては下記のページでも詳しく解説しているので参考にしてください。
▼HTMLのマークアップについて詳しく知りたい方はこちら
さらに、構造化マークアップも記載すると効果的です。
構造化マークアップとは検索ロボットにサイトやページの内容を検索ロボットに伝えるためのマークアップのことを言います。
強調スニペットに影響する構造化マークアップには以下のようなものがあります。
- レシピ
- 求人情報
- FAQ
- How To
上記のようなコンテンツタイプは構造化マークアップを行うことで、強調スニペットに表示されやすくなります。
上記以外にも構造化マークアップには様々な種類があるので、記載できるものは記載して、Googleにコンテンツの内容を正しく伝えるようにしましょう。
ツールを使って構造化マークアップを作成することも可能です。
▼構造化マークアップについて詳しく知りたい方はこちら
構造化データによるマークアップのメリットや書き方、検証方法まで解説
Googleのポリシーに準拠する
Googleのポリシーに準拠していないコンテンツは、強調スニペットに表示されません。
Googleが公式サイト上で明言しており、ポリシーに違反したコンテンツを作成している場合はGoogleポリシーに準拠したコンテンツへリライトしましょう。
Googleでは以下のようなコンテンツはスニペットを表示させないとしています。
- 危険なコンテンツ
- 不正行為
- ハラスメント コンテンツ
- ヘイト コンテンツ
- 操作されたメディア
- 医療のコンテンツ
- 露骨な性的描写を含むコンテンツ
- テロに関するコンテンツ
- 暴力や残虐行為
- 下品な言葉や冒とく的表現
引用:Google の強調スニペットの仕組み – Google 検索 ヘルプ
これらのポリシー違反は、強調スニペットに表示されないだけでなく、検索順位に影響する可能性もあります。
Googleのポリシーに違反していないか、注意するようにしてください。
まとめ
本記事ではPAAについて解説しました。
PAAとはPeople Also Askの略で、日本では「他の検索ユーザーも行った質問」と表示されています。PAAには検索語句に関連するユーザーの疑問が文章の形で表示されます。
質問を選択すると回答にあたるコンテンツとそのコンテンツの記事タイトルとリンクが表示されます。質問を開くと、PAAの下部に自動で新しい質問が追加され、PAAの表示領域が大きくなります。
PAAは質問文で検索した時に上位表示されるコンテンツから引用されることが多いです。また強調スニペットで表示されているとPAAにも引用される可能性が高くなります。
強調スニペットに表示されるためには以下の対策が有効です。
- 検索で上位表示させる
- 明確かつ簡潔な回答を記載する
- HTMLタグで適切にマークアップする
- Googleのポリシーに準拠する
PAAは日本で実装されてまだ間もない機能なので、記事を参考にPAAの表示対策に役立ててください。
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