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施策前後でセッション数は約34倍、CV数は約7倍にアップ!ファッションレンタルサービスでSEOコンサルティングをフル活用し、月6万ユーザーが利用するサービスサイトに成長させた事例
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従来はなかった新しい価値観に基づいたサービスを立ち上げる際には、ターゲット層への浸透を図りながら、サービスの拡大を図っていく必要があります。

その過程は一筋縄にはいきませんが、柔軟に最適解を探りながら「レンタルドレス」というサービスをターゲット層に周知し、ユーザー数や検索順位を伸ばしてきたサイトがあります。それが、株式会社丸井様の「レンタルドレスDRENi」です。

 

SEOコンサルティング導入により、当初は50位前後だった「レンタルドレス」のキーワードの検索順位は6位にまで上昇。自然検索経由のセッション数は約34.9倍、CV(コンバージョン)数は約7.4倍に増加するなど、順調にサイトを成長させています。導入の背景や施策内容について、サイトの運営を担当している生形氏に、サイトの成長の経緯をお聞きしました。


左:株式会社丸井様 生形 美菜子氏(以下、生形)
右:株式会社ウィルゲート 田中晴子(以下、田中)
聞き手:ライター 外山ゆひら

「自分でSEOの疑問を調べるは大変」
という方はウィルゲートにご相談ください。

「自社サイトにはどんなSEO改善をすれば良いのか?」「アルゴリズム変動で影響を受けたサイトを強化するにはどうしたら良いのか?」など、まだ具体的にサービス導入を検討していない方もお気軽にご相談ください。

リアルありきのサービスとしてスタートしたため、Web上での認知度が上がらない課題があった 

結婚パーティーへの参列などで年に数えるほどしか着用機会がないアイテムだけど、トレンドは外したくない。そんなドレスニーズに応え、「毎回一番着たいドレスを着られる楽しみを提供したい」という思いから2018年に立ち上げられたのが、マルイが提案するレンタルドレスサービス「DRENi(ドレニ)」です。

 

オンライン上で申込み、自宅や最寄りの店舗への配送を基本としていますが、有楽町マルイにはショールームも構えており、試着をした上でのサービス利用も可能としています。

 

サービス開始当初は、結婚式の“お呼ばれラッシュ”となる20代〜30代女性をメインユーザーとして想定していたそうですが、近年は親戚として再び慶弔のイベントが増える50〜60代女性のユーザーにも広がり、幅広い世代のニーズに応えるサービスへと成長しているそうです。

 

──サービス開始から5年目とのことですが、まずはサービスやサイト立ち上げ時の様子を聞かせてください。

生形:「DRENi」は店舗先行でスタートし、半年後にサービスサイトをオープンしています。そのため、当初は「リアルありきのサービス」というイメージが強く、Webサービスとしての認知度がなかなか上がらない、ビッグワードでの検索順位もかんばしくない、という課題がありました。

当初、私はECサイト制作管理部署でDRENiローンチに携わっていました。制作はCMSで内製化していたのですが、「作るだけじゃなく、サイトを回していく人が必要だから」とチームに招集され、正式にDRENiサイトの運営担当者に就いた形です。まずは認知拡大と訪問ユーザー数を増やすことから始めようと思い、SEOの重要性は多少なりとも認識していたこともあって、既存の担当者をセミナーに連れ回すなどして知見を貯めるよう促していました。

 

──生形様は、もともとSEO対策に詳しかったのですね。

生形:いえ、「SEO対策をしないと検索上位に来ない」くらいの軽い知識があった程度で。他に詳しいメンバーがいなかったので、役目が回ってきました。制作管理にいた頃も「ベンダーさんに依頼し、成果物をアップする」程度の作業をしていただけなので、コードを書けるわけでもありません。異動後に、必死でSEO対策の勉強を始めました。

──ウィルゲート社のコンサルティング支援を入れたのは、その頃ですね。

生形:はい。マーケティング責任者が集まるイベント「CMO Japan」に参加したのがきっかけです。数社で比較検討させてもらったのですが、長期的な目線で一番、納得できる提案内容だと感じたのが理由です。

いろいろな提案をいただきましたが、一時的に成果が出ても長期的に続かないものは希望していませんでした。サービスのイメージにも関わりますので、いわゆるブラックハットSEOのような強引な手法は避けたいと思っていたのです。

その点、ウィルゲート社さんは長期的にサービスのことを考えてくださり、ホワイトハットSEOの方法やGoogleのアルゴリズム、その仕組みについても丁寧に噛み砕いて教えてくださる印象を受けたので、お願いすることに決めました。

 

サイトの構造を大々的に作り替え、同時並行でコンテンツ制作もスタート

──どのような施策から取り組まれたのでしょうか。

生形:最初に提案いただいたのは、サイトのリニューアルと、それに伴う2つのサイトの統合です。サービス開始当初は「ブランドサイト」と「サービス申込サイト」が2つに分かれていまして、これが検索順位が上がってこない原因の1つである可能性を指摘いただきました。2つのサイト間の導線でつまずいているお客様がいることは、ショールームの担当者からも指摘を受けていたので、私たちも気にしていた部分です。パソコン用サイトとスマートフォン用サイトも分かれていたので、これも同時期に統合することを決めました。 

併せて、ディレクトリがかなり深い階層にあることも指摘いただき、会社に相談して少し上に上げてもらいました。これにより、サイトの構造をかなりシンプルにすることができ、その後の運用の手間を考えても必要な施策だったと感じています。

 

田中:リニューアルオープン時にはコンテンツも揃った状態にするのがベストだと考え、サイトの統合と併せて「まずはコラム記事を50本作りましょう」というご提案もいたしました。編集サービス「サグーワークス」の導入を決めていただいたのも、このタイミングです。

 

生形:リニューアル日が決まっていたので、人的リソースが足りない状況をお伝えし、「最小限の力で制作していきましょう」といった提案をいただいて大変助かりました。田中さんにキーワードをピックアップいただき、グルーピングや優先順位の精査をしていただきながら記事の制作をスタート。まずは34本のコラムを揃えた状態でリニューアルオープンし、追って追加していくことにしました(※その後、16本を追加)。

 

リニューアル後半年で流入が8.5倍に増加し、KPIは500%を達成。検索上位を取れるワードも出てきた

──そうして、2020年6月にサイトをリニューアルオープン。半年後にはサイトの訪問者数が約8.5倍にまで増えたといいます。その理由について、お二人は以下のように振り返ります。

田中:まず、SEOとして評価されやすいサイトの構造に作り替えられたことが大きかったと思います。記事の確認作業も効率よく進めていただけたことで、リニューアルオープンのタイミングから順調に成果が出ました。セッション数は8.5倍に伸びましたし、前年実績がなかったので、シミュレーション値にはなりますが、KPIは500%を達成するなど、おもしろいくらいに成果が出ました。

 

生形:「一気にリニューアルしたのは正解だった!」と一緒にめちゃくちゃ喜びましたよね(笑)。コラム経由の流入が半数以上を占めていたので、コンテンツ制作の効果は大きかったと思います。コラムは現在までに60本ほどに増やしています。

 

──リニューアル後は、特集ページの制作もスタートさせたと聞いています。

生形:はい。これは当社側の事情が関係しています。商品一覧のページが別立てしているECサイトのドメイン配下にあり、それはどうしても動かせないと会社側に言われており、ここは手を出せない領域なので諦めざるを得ず。この事情をお話ししたところ、田中さんが柔軟に受け入れてくださいまして。「商品一覧ページの代替案として、この様にキーワードを対策する方法もありますよ」と提案いただいたのが、特集ページです。

 

田中:ドメインを柔軟に動かせないことは、幅広いサービスを手掛けている大きな企業様ならではのお悩みかとは思いますが、その点を踏まえながら違う状況に変えることができて良かったです!もともと丸井様のドメインは非常に強く、それはSEO対策においても非常に強力なプラス要因でした。強い基盤があることプラス、さまざまな施策をスピーディーに実装いただけたことで、しっかりと成果につなげられたと感じています。

 

生形:特集ページは、レンタルドレスの利用を考えるシーン別・年代・属性別に切り分け、キーワードを意識しながら作っていきました。「40代」「マタニティ」など、自分に合ったドレスを検討しやすくできる内容で、季節感なども意識しながら、バナーとしてページリンクを貼っています。

 

田中:シーン限定のセッションは検索でもかなり上位が取れるようになり、かなりCV率が高いディレクトリに成長してきました。結婚式が多い秋のシーズンにも流入が伸びる傾向があるので、季節的な要素も考えながら施策をお出ししています。

リニューアル前後は30〜50位くらいに表示されるワードが多かったですが、施策開始半年後には多くのワードで7〜10位あたりを維持できるようになりました。「レンタルドレス」のキーワードでは計測開始時49位、施策開始半年後に10位、そして現在は6位にまで上がってきています。

 

リニューアル後も複数の施策を実施。「レンタルドレス」の認知度も上がってきた

──コロナ禍により、ブライダル業界などは少なからず影響があったかと思いますが、貴社はいかがでしたか。 

生形:緊急事態宣言が発令された当初は店舗やショールームも休業になり、全社的にも少なからず影響がありました。ただ参列予定だった結婚式が急遽中止になる事態に備えて、「レンタルドレスなら最悪キャンセルできる、とりあえずレンタルしておこう」というユーザーが増加する、といった流れもありました。生活様式の変化でファッションへの感覚も変わるなか、多くの方に、レンタルドレスという選択肢に気づいていただけるようになった実感があります。

 

──「ドレスをレンタルして楽しむ」ことの認知が広がったのですね。リニューアル後はどのような施策をおこなったのでしょうか。

田中:SEO観点からの検索順位やCVを伸ばす施策は毎月続けていました。コラムだけを読んで離脱してしまうユーザーの動きが少なからずあったので、その課題への打ち手として、SXO対策をスポットで実施しています。SXOはSearch Experience Optimization(検索体験の最適化)の略で、「ただキーワードを盛り込むだけではなく、ユーザーの検索意図に合致し、よりユーザー視点に立った魅力的な内容を提供する」というもので、ここ数年、重視されるようになってきた観点です。

自然な形で「レンタルドレスDRENi」の紹介を記事内容に入れ込むことで、以前はサイトへの流入が少なかった記事も、少しずつCVが改善していきました。施策開始当初から比較すると、半年後には約3.6倍、現在は約7.4倍に伸ばせています。

 

生形:そのほか、トップページに対するユーザーアンケートなども実施しており、この結果を踏まえて、リニューアル後のUI(ユーザーインターフェース)の改善にもつなげました。こうした施策の積み重ねで、セッション数については現在、施策開始前の約35.7倍にまで伸ばせています!

 

──相当数のユーザーが訪れるサイトに成長されたのですね。直近では、どのような施策をされていますか?

田中:特に重要度の高いテーマの記事に関して、CV数を意識したリライト対応を随時入れています。また2022年下半期からは、被リンク獲得施策なども実施しています。

 

生形:被リンク獲得施策に関しては、だいぶ前からレクチャーをいただいていたのですが、当社側の対応に時間がかかってしまった反省があります。同業他社に比べても被リンク率が低い状況があり、現在進行形で増やそうと頑張っています。

とはいえ、まったく関連のないサイトにリンクを貼ってもらうのは難しいので、取引のある会社さんと一緒に商品特集ページを作ってリンクを貼っていただくなどしています。できるところから始めている状況ですが、営業力の強化はチームとしての今後の課題ですね。

 

──当社の担当者・田中の印象はいかがでしょうか。

生形:我々が必要としている情報が、毎回きれいにまとまった資料として返ってくるので、「こちらが何を聞きたいのかを、よく理解してくださっている」という印象です。 

 

田中:ありがとうございます。毎月の定例ミーティングの際に当社から現場のご報告とその時々で必要なご提案をさせていただき、それを丸井様側で実装してもらう、というサイクルで回しています。

 

生形:ミーティングの合間にも、毎日のようにチームの誰かが質問を投げさせてもらっています。4名体制で回しているので、提案いただいた施策を消化できず、翌月に延期せざるを得なかったこともありましたが、その時々の状況に従って、必要なことを優先順位をつけて提案いただけるので、大変助かっています。

加えて、その作業を実施する意味もきちんと添えて説明してくださるので、メンバー全員が「何のためにこの作業をやっているのかな」と不安になることなく、納得しながら進められています。最近はメンバーそれぞれに主体性が出てきており、以前よりも円滑に作業が回るようになってきました。目に見えて成果が出ているので、他部署のメンバーからも「SEOどうやっているの?」と聞かれることが増え、いろいろな部署の方に田中さんを紹介させてもらっています。

 

田中:とても光栄です。施策開始時に上司と「絶対、丸井さんで成果を出しましょう!」と誓い合ったことが実現し、私としても大変うれしいです。

 

引き続きサービスをブラッシュアップしながら、ユーザー数を伸ばしていきたい

 これからの目標、ウィルゲート社に期待することを教えてください。

生形:毎年着実にユーザー数を伸ばしているので、今後もサービスを継続的に成長させていくことが目標です。

試着可能な有楽町店の存在もあり、以前は関東圏のお客様が多かったのですが、最近はWebサイトだけで判断してくださる東京以外のお客様も伸びてきました。サブスクリプションも含め、業界全体でも「ファッションを借りる」という選択肢の認知が広がってきていますし、ドレスマーケットにもまだまだ伸びしろがあると感じています。競合も参入してきているので、当社としての武器をさらに磨いていきたいです。

 

現在、オプションサービスとして「ドレスを2着お送りして、使ったほうの金額を適用する」という仕組みを提供していますが、お客様が心から気に入り、かつ似合うドレスを届けるために、サービス内容自体も今後改善していきたいですね。ドレス以外のファッションレンタルサービスを始める、といった広がりも考えられるかと思います。弊社のサービスが助けになるであろうお客様や、まだ「借りるしあわせ」を体験されていないお客様にもDRENiの存在に気づいていただき、そして選択いただけるサービスに成長させていけるよう、ウィルゲート様には引き続き柔軟なご支援をいただきたいと思っております。

 

──最後に、ウィルゲート社のコンサルティング支援を推薦するとしたら、どのような企業や担当者様にご紹介いただけますか?

生形:SEOに課題を抱えている企業や、数年前の私のように「SEO対策が必要なことは薄々わかっているけれど、何をしていいのか見定めるのが難しい」という担当者の方におすすめしたいです。大きな予算をかけられない、リソース的にも効果が出なさそうな施策はやる余裕がない……等々の悩みを払拭できる、いろいろな提案をいただけると思います。わからないことを逐一ご教示いただきながら、自社に合ったPDCAを回していただけます。

 

──「DRENi」のさらなる発展を祈念しています。貴重なお話をありがとうございました!

プロモニスタ編集部
プロモニスタ編集部
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