コンテンツマーケティングで成功している企業は必ず、コンテンツを継続的に作れるような体制を構築しています。
しかしながら、メディアを作った経験も、ライティング・編集経験もないという人にとっては、そもそもどのように体制を作ればいいのかが想像しにくいでしょう。
そこで本記事では、コンテンツマーケティングを実践したい方のためにコンテンツ生産体制の構築方法と、今成功しているオウンドメディアがどのような体制をとっているのかをご紹介していきます。
はじめに:コンテンツマーケティングに必要な4つの要素
前提として、「コンテンツマーケティング=ページ」を増やすというように考えている方は多いですが、それだけでは正しい認識ではありません。
コンテンツマーケティングを成功させるためには以下の4つの要素が必要です。
- コンテンツ戦略の企画立案
- コンテンツの生産体制
- コンテンツをターゲットに届ける拡散力
- PDCAを回すための効果検証
ですから、まずは全体の戦略を立て、必要なコンテンツ数に応じた生産体制を構築していきましょう。
無理な体制でコンテンツマーケティングを始めてしまうと、いつの間にかコンテンツの配信が滞り、なし崩し的に打ち切りになってしまう可能性が高まります。
コンテンツ生産体制の構築方法3つ
コンテンツの生産体制として以下の様な方法が考えられます。
- 社員が持ち回りで作成
- アウトソースを活用
- 社内に編集部を持つ
社内で作成
社員が持ち回りでブログ記事を執筆するなど、社内でコンテンツ作成を行うパターンです。コンテンツマーケティングのメインコンテンツを文章やオリジナルの画像などで考えている場合、比較的取り入れやすいかもしれません。
しかしながら動画コンテンツや特設ページを作る必要があるようなキャンペーンを行う場合は特定のスキルが必要となるため、社内だけでは賄えない可能性が高まります。
また、社員持ち回りだとしても編集機能を持つ運営責任者は必要です。Web担当者がこの機能を担うことになる可能性が高いでしょう。
アウトソースを活用
コンテンツ作成を受託する会社(いわゆる編集プロダクション)やライターネットワークを持っている会社、クラウドソーシングなど、コンテンツ作成をアウトソースする手段は多くあります。
予算によりますが、基本的にコンテンツ作成にリソースを割けない場合は外注メインで行うのが最も現実的な方法です。
社内に編集部を持つ
オウンドメディアの流行もあり、社内に編集組織を持つ会社も少ないながら出てきています。コンテンツ作成やメディア運営経験のある人を雇い、内製する体制を作るのもひとつの選択肢です。
オウンドメディアの生産体制事例
上記でコンテンツ生産の体制構築方法を挙げましたが、実際には複数の方法を組み合わせて行われることが多いです。
以下でオウンドメディアの生産体制の事例をいくつかご紹介し、上記の3つの方法をどのように組み合わせているかを図で解説していきます。
自社にとって適した方法を見つけるための参考にしてください。
※メディア運営専任の編集部を持っている場合は「編集部:有」、コンテンツをチェックする責任者のみの場合は「編集部:無」として区分しています。
※インタビュー記事等を参考に生産体制を予測しているため、現在の体制と違う場合もあります。あくまで参考事例としてご覧ください。
弁護士ドットコム:編集長+社員の執筆から専任の編集部員+外部ライター登用へ
まずは、成功しているオウンドメディアの代表としてよく取り上げられる弁護士ドットコムのコンテンツ生産体制です。
参考(引用も同記事から):
編集長は会社に来ない? なぜ弁護士ドットコムは月100本もの良記事を作り続けられるのか | ベストチーム・オブ・ザ・イヤー
(2012年)12月までは社員1人が他の業務と兼務し、元榮が編集長として監修する形で、月間10本程度の記事を更新していました。新しい取り組みということもあって、スモールスタートを意識して運営していたと思います。
※カッコの注釈は筆者による
オウンドメディア立ち上げ時点では兼任の社員の執筆+社長の元榮氏の監修という形で運営されていました。
図にすると以下のようになります。
その後2013年の1月に元ニコニコニュース編集長の亀松氏が編集長に就任し、社内に専任の編集部を持つように変化しました。同時に外部ライターの登用も始めています。弁護士ドットコムのこちらのページによると、編集部は現在6名で構成されているようです。
図は以下のように変化します。
最初は社内の数名で小さく始め、組織を大きくしていくというのはスタンダードな方法であり、真似しやすいのではないかと思います。
LISKUL:外部ライターを使わず10ヶ月で100万UUを達成したコンテンツ生産体制
Webマーケティング系のオウンドメディアとして成功しているLISKULを運営するソウルドアウト社の事例です。
参考:
コンテンツマーケティング開始10ヶ月で100万UUを実現した手順を公開
記事によると同サイトは、執行役員である長谷川氏を中心に、別の担当業務を持っている有志の社員の方がコンテンツを作成していたそうです。
また、外部のライターを使わないという明確な方針をとっています。
専門知識を必要とするBtoB企業のオウンドメディアでは、社員が執筆するという体制が多い傾向があります。
必要なコンテンツの専門性が高く外注が難しい場合や外注するための予算が取れない場合も同サイトのような体制になるでしょう。
LIG:編集部、社員の執筆記事、外部ライター、全てを活用
Web業界で知らない人はいないといってもいいLIGのオウンドメディアの事例です。
参考:
「認知増加というレベルに留まってはいけない」月間約410万PVで独立採算のメディアを運営するLIG
社内に編集部を持っており、オウンドメディアは3名で編集を行っているそうです。
全社員が記事を執筆することがLIGブログの特徴ですが、外部ライターの募集も随時行っており、実際に記事として掲載されています。
社員による執筆と外部ライターの登用、さらに編集部も記事を執筆しており、記事数を担保するためにしっかりと体制を構築している例といえるでしょう。
オウンドメディアを始めたばかりの会社がここまでの体制を作ることは難しいですが、メディアとして成長して言った場合参考になるでしょう。
まとめ
コンテンマーケティングはオウンドメディアを軸に展開されることがほとんどだと思いますが、成長しているオウンドメディアは継続的にコンテンツを生産するための体制をしっかりと作っていることがわかります。
もし外注する場合はどの程度の予算が使えるのか、ライターの確保、ディレクションはできるのか、
社内で作成する場合は別業務も抱えている中で現実的な計画になっているのか、
などをよく検討する必要があるでしょう。
オウンドメディアの成長段階によって必要な体制は変化していくものですが、コンテンツの生産で疲弊してしまわないように最適な体制を構築していきたいですね。
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