支援事例
教育・検定試験事業を手掛ける企業が「TACT SEO」活用を導入後、成約件数やリードの質が大幅にアップ。AI機能を駆使して、内製化の確立を進めている事例
3

社員一人ひとりの能力やスキルアップを図りたい企業様に向けて、教育や研修に関する情報を発信しているメディアがあります。それが、株式会社イー・コミュニケーションズが運営する「グローアップバンク」です。

同社はウィルゲート社のTACT SEOを導入後、3ヶ月で自然流入数が約2倍に増加。狙いたい検索キーワードでも1位や上位表示を獲得できるようになるなど、成果が現れ始めています。

導入の背景や施策内容について、サイトの運営を担当している佐藤氏と古瀬氏にお聞きしました。

社株式会社イー・コミュニケーションズ 代表取締役 佐藤 信也氏(以下、佐藤)、古瀬 良子氏(以下、古瀬)
株式会社ウィルゲート 岡本 知奈(以下、岡本)、信宗 碧(以下、信宗)、赤井 洸太(以下、赤井)
聞き手:ライター 外山ゆひら

「自分でSEOの疑問を調べるは大変」
という方はウィルゲートにご相談ください。

「自社サイトにはどんなSEO改善をすれば良いのか?」「アルゴリズム変動で影響を受けたサイトを強化するにはどうしたら良いのか?」など、まだ具体的にサービス導入を検討していない方もお気軽にご相談ください。

コロナ禍で業界のニーズが急騰し、SEOに本腰を入れようと決めた

株式会社イー・コミュニケーションズは、2000年5月に創業した企業です。同社の事業の詳細や「グローアップバンク」の特徴について、佐藤さんにお聞きしました。

──貴社のサービスの詳細や業界の特徴について教えてください。

佐藤: 当社は、コンピュータで資格や検定を行う「CBT試験事業」と「eラーニングのプラットフォーム提供」という主に2つの事業を展開しています。双方のターゲットは重なっている部分もあり、社員教育を担当する企業の人事担当者を中心に、大学、官公庁、検定団体などが主なお客様になります。

教育や試験業界はデジタル化が遅れている業界で、ペーパー試験はもちろん、資料や教材としても本や冊子がまだまだ人気です。不正防止の目的もあり、試験も従来は大きな会場で行われるのが一般的でした。ただコロナ禍の影響で、ここ数年「オンラインで受けられるCBT試験を活用したい」というニーズが急騰し、一気に認知も高まってきた状況です。

──なるほど。そのような中で、2024年1月にウィルゲート社のTACT SEOを導入いただいたきっかけは。

佐藤:ニーズが一気に高まった2020年、当社も「今がベストタイミングか」と思い、他社さんと組んでリスティング広告をスタートし、同時にお役立ち記事としてコラム記事を掲載しはじめました。記事作成は外部にお願いしていたのですが、なかなか成果が出る兆しがなく、その頃にたまたま会ったウィルゲート社の営業担当である赤井さんに相談したところ、「SEO対策はちゃんとやれば、ちゃんと効果が出ますよ」と助言をいただきまして。ならば本腰を入れてみようと思い、ウィルゲート社にコンテンツマーケティング支援をお願いすることにしました。

その後はレクチャーをいただきながら、社内でSEOの知見をコツコツ積み上げていました。その頃から「いずれ内製化できる体制を作りたい」という思いは持っていましたね。2023年10月にコーポレートサイトをリニューアルするのに合わせて「グローアップバンク」を立ち上げ、このタイミングでSEOの内製化に向けて動くことを決定した形です。

──TACT SEOを知っていただいたきっかけは? 導入の決め手はありましたか?

佐藤: ウィルゲート社とは8年ほど前からお付き合いがあり、専務の吉岡さんとも異業種交流会やSNSでつながっていました。FacebookでTACT SEOを紹介されているのを見て「ツールベースで新鮮だな。今まで知っているデジタルマーケティングのソリューションと違うぞ」と感じ、興味を持った次第です。またちょうどその頃、当社に古瀬さんが入社してきてくれまして。前職が出版社ということで「編集力を活かしてSEO記事の管理を担当してくれないか」と打診し、担当に付いてもらうことにしました。

古瀬:将来の内製化も鑑み、「私以外の人も記事を書ける体制を作れるかどうか」という目線を持ってTACT SEOのトライアルを試させてもらったところ、効率よく運用できる手応えがあったので、正式にTACT SEOをお願いすることにしました。

AIの運用方針を決め、ライティング未経験のメンバーの力を借りながら新規記事作成に注力

──どのような施策からスタートしたのでしょうか。

古瀬:50本ほどあった既存記事をリライトしつつ、月8本の新規記事をアップする、という目標本数を決めて取り組みました。とはいえ私のリソース的に限界なので、8本のうち2本は、外注のライターさんにお願いしています。

記事の構成案も本文の下書きもTACTのAI機能で作成できるので、、営業事務の2人に手伝ってもらいながら残り6本を仕上げています。記事の制作に役立てるため、キーワードリストだけでなく、有料のリンクリストも岡本さんにお願いして共有いただいています。

私が元編集者ということもあるかと思いますが、AIの扱い方には当初かなり苦戦しました。AIに頼りきりで書いてしまうと、後から大幅な修正が発生し、「自分で記事の下地を書いたほうが早いのでは?」と思った瞬間もありました。

営業事務の2人はライティング経験がなかったので、最初は私の確認作業にも時間がかかってしまっていました。ただ、それでは属人化している状況を永遠に卒業できないので、自分なりの運用ルールを定めることにしました。「最初に設定するキーワードをわかりやすいものにする」「迷いそうなものは、最初から参考記事を提示しておく」そして「少しでもわからないことがあればどんどん聞いてもらう」といったことです。

これを決めて、2人と何度もやり取りを重ねる中で、うまくAIを使って記事作成のサイクルを回せるようになっていきました。

──SEOの知見はどのように学んでいかれましたか?

古瀬:ウィルゲート社のTACT SEOカスタマーサクセス主催の勉強会に積極的に参加して勉強しました。CV、内部施策、被リンク獲得など、すべてが新しい知識だったので、どの回も大変有意義で、リピートした回もあるほどです。私と同じタイミングで営業事務のメンバー1人にも参加してもらい、もう1人のメンバーにも今月から参加して学んでもらっています。

勉強会を経て個人的に一番変わったのは、数字との向き合い方です。出版社時代にもオウンドメディアの記事作成を担当していたのですが、メディアの立ち位置的に、SEO対策をする必要がなかったので、当時は数字を気にせず自由に書いていました。

ですが、SEO対策では効果測定をしないと意味がないとわかりましたし、「多くの人に記事を見てもらうには?上位化するには?」という狙いで書いていく記事は、通常のWeb記事とはかなり枠組みや戦略が異なることがわかりました。

岡本さんから、書いた記事の順位管理ができるシートも共有いただいて活用していますが、数字で成果を見える化できると、モチベーションアップにもつながる実感がありますね。

検索順位や流入数だけでなく成約件数もリードの質も上がり、広告も内製化ができた


──成果が出たときのエピソードを教えてください。

古瀬:施策開始から3ヶ月で、コラム経由の自然流入は4,600セッションから7,600セッションまで伸びています。検索順位1位を獲れているものも複数あり、狙いたいキーワードでしっかり成果が出ている状況です。

佐藤:当社が目指すCVポイントは「サービスサイトに流入いただいてお問い合わせをいただくこと」もしくは「ホワイトペーパーのダウンロードをしていただくこと」なのですが、最近はサイトからダイレクトにお問い合わせをいただけるケースが増えてきました。しかもほぼ成約につながるという確度の高さにも驚いています。成約件数も伸びていますし、商品によっては新規の成約が4倍に伸びているものもあります。リードの質は確実に上がりましたね。

一般的な傾向として「広告は問い合わせにつながり、SEOは認知に役立つ」と聞いていたのですが、当社の場合は、広告が認知につながっていたり、SEO経由で問い合わせがきたりと、必ずしも傾向通りではありません。一気に需要の波が来たこの業界特有の傾向なのかもしれません。ITリテラシーが十分でない層がスピーディーなデジタル化を迫られている形なので、認知層も顕在層の線引きもはっきりしない渾然とした状況があるのだと思います。

いずれにせよ「サイトのリニューアル」「ホワイトペーパーのブラッシュアップ」「SEO対策」「広告」という全ての施策の相乗効果が現れてきています。いずれ細かい動線も分析してみたいですね。今後もSEOと広告の両輪で回していけそうだな、という手応えを得ています。

──これからさらなる成果を目指していきましょう!他に得られた成果はありますか?

古瀬:TACT導入前と比べると、私1人で2〜2.5人分の仕事を回せるようになった実感があります。後はやはり、SEOやWebマーケティングの知見を得られたことが大きいですね。この知見は今後いろいろな局面で活用していけるかなと思っています。今後は記事と並行して被リンクの獲得も進めていきたいと考えています。

佐藤:社内的な変化で言えば、広告も内製化することにしました。広告の運用は他社さんにお願いしていましたが、キーワードの選び方など、SEOと勘所がかなり似ているので、こちらも自分たちで活用したほうがいいと思ったためです。実作業は営業統括の本部長と、業務委託のメンバーにお願いしています。

岡本:イー・コミュニケーションズ様の成果が早々に出た理由は2つあると思っています。1つは体制面の構築が早かったことです。キックオフの場からレクチャーがスタートし、TACTの使い方も早々に習得してくださいました。古瀬さんが先頭に立ってチームを導き、かつ記事管理シートなども積極的に活用してくださっているので、私のほうでも状況や進捗の把握がしやすいです。

もう1つは、SEOの知見にキャッチアップするスピード感です。「SEO的に順位が上がる記事とは?上がるキーワードとは?」といった部分のニュアンスを掴むのが早かった分、成果につながったのだと思います。勉強会の後すぐに「もう少し詳しく聞いていいですか?」といった問い合わせをくださるので、「講習の内容をしっかり聞いてくれているのだな」と感じたことも印象に残っています。

まとめると、古瀬さんが意欲的に学んでくれ、決めたことをやり切ってくださっていること。成果が出た要因はこれに尽きると思っています。

古瀬: ありがとうございます(笑)。

需要増の波を捉え、より多くの試験や認定のオンライン化に貢献していきたい


──現状のところ、当社の担当者・岡本や信宗はどのような点で貢献できているでしょうか。残りの支援において期待することはありますか?

古瀬:十分にサポートしてもらっているので、これまで通り対応いただけたら嬉しいです。

岡本:ありがとうございます。今月から勉強会に参加されるメンバーの方にもしっかりSEOの情報を伝えていけたらと思っていますし、これから記事を増やす過程でも協力させていただければ幸いです。

信宗:イー・コミュニケーションズ様は順調に流入数が増えている状況なので、ここから「売上につなげてほしい」というのが当社としても一番の願いです。CVもしっかり伸ばしていけるよう、残りの期間もパートナーとして伴走していけたらと思っています。

古瀬: 敢えての要望を挙げるとすれば、社長や上長にもTACT上で計測している順位データやセッション数などを直接見せられたらと思うことがあるので、私たちが使っているような全権限が付与されたアカウントだけでなく、データ閲覧のみのアカウントなども増やしていただけたら嬉しいです(笑)。

岡本:TACTのエンジニアチームに必ず伝えておきます!

──ウィルゲート社のTACT SEOを推薦いただくとしたら、どのような企業や担当者様になるでしょうか?

古瀬:1人でSEOを運用しなければならない担当者の方や、当社のように少人数で回さなければならない会社にお勧めしたいです。文章のことが多少なりともわかる人間が1人いれば、十分に運用していけると思いますね。わからないことはウィルゲート社にどんどん質問すれば、たくさんのことを教えていただけますし、ウィルゲート社を信じて、言われたことをきっちり取り組むことを心がけると良いと思います。

──マーケティング部や貴社のこれからの目標を教えてください。

古瀬:累計200〜250本程度までは、新規記事の作成を続けていくつもりです。直近で新しいキーワードを80個ほど出してもらったところなので、この本数まで作れば、大抵のキーワードは網羅できると考えています。並行して、今後は記事の質も追求していきたいですね。SEO的には軽めの情報を量産するのが正解で、そういうものだと思って取り組んでいますが、個人的に“読み応え”が欲しいタイプなので、深みのある記事も作っていけたらと考えています。

完全内製化まではまだ道半ばですが、「これ以上の人員を増やさず、しかし記事は増やしていけそうだ」という手応えは得ています。今後もメンバーとともに着実に取り組んでいきたいと思っています。

佐藤:業界の最新情報として、2026年には司法試験もCBT化することが発表されました。デジタル庁も普及させていこうという方針を出しているので、今後もより多くの試験にCBTは普及していくだろうと予想しています。試験だけでなく、自動車免許などの「認定講習」も世の中にはたくさんあるので、そういったものも含め、広く試験や検定、講習のオンライン化に貢献していくことが当社のビジョンです。

また今後は「リモート監視」の事業も伸びていくと見込んでいます。試験用の商品は既に発売しており、オンライン講座用の商品も今年中にリリースする予定です。試験の場合はカンニング防止が一番重要な観点になりますが、研修の場合は「本人がちゃんと受けているか」を監視するものになるので、同じ商品というわけにはいかないんですね。研修や試験業界全体にオンライン化の波が来ている状況なので、当社としても、この波をしっかり捉えて成長を図っていきたいです。

──イー・コミュニケーションズ様のさらなる発展を祈念しております。ありがとうございました!

プロモニスタ編集部
プロモニスタ編集部
プロモニスタでは、コンテンツマーケティングとコンテンツSEO、SEO対策を中心にwebマーケティング関連の最新情報やノウハウ、当社の事例を発信しています。
  • Facebook
  • Twitter
ページトップ