こんにちは、ウィルゲートでB2Bマーケティングの戦略立案からオペレーション策定を担当している佐久間(@sakumaxxxxxxx)です。緊急事態宣言の全国拡大から2週間、この事態が早々と収束に向かうことを祈るばかりですが、それが数か月なのか数年なのかは今の所誰にもわかっていないというほうが適切でしょう。ならば経営者の方々やマーケティング責任者の皆様が考えておくべきは、仮にこの状況が続いたときにどのようなビジネスモデルの転換や、マーケティング戦略の転換が迫られるのか、その際の選択オプションとして取るべき手段が何なのかを考えておくことと言えると思います。
かくいうウィルゲート社においても、マーケティングのコンサルを本業にしながら、自社でB2Bマーケティングを実践している身でもあります。今回は、自社でマーケティングPDCAを1周させ検証できた点を公開し、withコロナ時代のB2Bマーケティング戦略のヒントにしていただきたいと思います。
まず本エントリーでは、【リード獲得編】としてリード獲得の観点で何を変えたか、結果どうなったかを公開いたします。
目次
beforeコロナとwithコロナで何を変えたのか
各マーケティングKPIの数値がどう変わったかをご説明する前に、そもそもどんなKPIを設定していて、それに対してどんな施策を行っていたかをご説明します。
実際にはもう少し細分化したプロセスで多様なKGI/KPIを追いかけていますが、
今回のテーマに沿う部分にだけフォーカスをあてるとこのような全体像となります。
リード獲得施策における変化
実態としてはSEO/PPC/SNS広告や、役員/社員紹介、問い合わせ等様々な流入チャネルがあるのですが、今回は話をシンプルにするために、リードジェネレーションの主軸であるセミナー施策の変化とそれの結果を公開します。
まず、施策として何が変わったか。ウィルゲートでも各企業様がそうされているのと同じく、オフラインのセミナーを全て中止とし、全てのセミナーをオンラインに切り替えました。と……書くのは簡単なのですが、リード獲得の多くの割合をセミナーが占めていた弊社からすると、本当にオンラインのみでリードは取れるのか…業績は大丈夫か?という不安があったのは言うまでもありません。また、仮にご参加いただけたとして、通信環境や質疑応答等ご参加いただける方にご満足いただける内容となるか、そして何よりもどういうツールやアプリを使いオンラインセミナーを実践するのがベストなのか担当者が各観点でツールを比較し、設備等の環境を整えていきました。
※実際のウェビナー開催案内バナー。ニーズ別に異なる切り口で開催中。
※実際のツール検討に使った資料。各観点をツール毎に評価。
また、有料無料ツールは数多あるのですがかなり苦労したのはツールの選定よりも機材とオペレーションの部分です。例えばありがちなスピーカーの声が拾えないという現象や、登壇者とモニターをどうやって同時接続するのか、参加者のみにどうやってURLを共有し、アンケート取得するか等オフラインなら何も考えなくていい細かい部分で考えなくてはならないことが実は山程ありました・・その社内ノウハウをまとめた資料が例えばこちらです。
※ウィルゲートが実際に行っている配信環境
リード施策の変化に伴うKPIの変化
結論:参加数が7倍、アンケート回答率は1/2に低下。録画配信とライブ配信の比較では、KPIに変化が見られない
項目 | 申込数 | 参加数 | 参加率 | アンケート回答数 | 回答率 |
---|---|---|---|---|---|
オフラインセミナー | 34 | 27 | 77% | 27 | 100% |
オンライン(ライブ) | 205 | 210 | 102% | 105 | 50% |
オンライン(録画) | 185 | 215 | 118% | 89 | 41% |
※なお申込数より参加数が多いのは各企業様1名が申込み複数名で閲覧いただいたと推測。また参加数は視聴数をカウント
同テーマのセミナーを3つの配信形式で行ったときの数値比較がこちらです。
結論、ウェビナーでの集客数が7倍になっています。そしてそれと同等に注目なのがウェビナーのライブでも録画でもあまりKPIに変化がみられないことです。このことから、ウェビナー(録画)は一度制作してしまえば、配信工数だけで、ライブ配信と「同じ効果」を得ることが出来ると言えます。つまり、弊社の場合トップ営業マンの吉岡が録画で何度も営業をする!ということができるのです(笑)
参加人数の変化からみるビジネス環境の変化
そしてウェビナーの参加数が伸びている理由に仮説立てをすると、ビジネスモデルや投資オプション、競争環境に変化がおとずれているということが推測できます。
a)に関しては実際にウェビナーの場合、地方からの参加者がウェビナー参加の2~3割を占めており、商圏が確実に広がっています。またこれまではセミナー後のプロセスにおいても、オフライン商談が前提であったため、地方営業の工数等を考え商圏を制限していた部分もありますが、今後はオンラインが当たり前となる可能性も高く、少なくても日本全国が商圏となり、逆の見方をすれば日本全国のプレイヤーが競合となりえる競争環境となったということです。
b) とc)に関しては次回の商談化のエントリーで後述しますが、コンテンツを消費する時間が増えており、コンテンツの制作や流通のチャンスがましていることを各社実感されていることと思います。ただし、情報収集だけのニーズも増えるため、それに比例して商談数が伸びるのかどうかは今後検証が必要といえます。(情報収集だけのニーズが増えること=顧客が望んでいる情報を届けるというコンテンツマーケティングの本質でもあるため、それを否定しているわけではありません)
参考までに弊社では、このピンチをゲームチェンジのタイミングとし、変化に対応ができるかで今後の成長が変わってくると捉え、オンライン完結型への移行、それによる商圏の拡大、そしてこのタイミングでのコンテンツ拡充に取り組んでいます。(実はこのエントリーもコンテンツリッチ化の第一歩です)
アンケート回答率の変化
項目 | 申込数 | 参加数 | 参加率 | アンケート回答数 | 回答率 |
---|---|---|---|---|---|
オフラインセミナー | 34 | 27 | 77% | 27 | 100% |
オンライン(ライブ) | 205 | 210 | 102% | 105 | 50% |
オンライン(録画) | 185 | 215 | 118% | 89 | 41% |
また、セミナー後、ご検討状況や価値提供ができるかを判断する基準としてモニタリングしているのがアンケートの回答率です。
先程の表通り、アンケート回答率はやはり1/2になっていることわかります。これはアンケートへの回答が義務付けられているに等しいおオフラインセミナーと比べたら仕方ない部分もあるかもしれません。ただ、弊社でも数度ウェビナーを実行する中で、様々な施策により回答率は徐々にあがってきていますので、参考までにご紹介させていただきます。
アンケート回答率の向上施策
a) 特典を用意し、アンケート回答者に配布
セミナー資料やセミナーでは非公開としたコンテンツ、キャンペーンコード等をアンケート回答者には無料で配布
b) アンケート配布タイミング
アンケートの送付はセミナー直後もしくは終了間近
まとめ
上記のとおり、セミナー参加数は増加、実施コストは削減という意味でビジネスチャンスが広がった部分もあれば、反対にアンケート回答率や次回以降で公開させていただく商談化等、やはり
難しくなっている部分もあります。
次回のエントリーでは【web商談】以降のKPIがどう変化しているかについて公開させていただきますので、次回もぜひご覧くださいませ。
最後に
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※資料イメージ
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