「SEMとSEOは何が違うか分からない」という方もいるのではないでしょうか。
正しく理解することで、SEOやリスティング広告への理解も深まるでしょう。
本記事では、SEMの意味やSEO・リスティング広告との関係性について解説します。
1『SEOコンサルティング』:サイト全体の戦略設計からプロが伴走
2『SEO内製化支援プラン』:正しいSEOの知識で内製化を実現
3『Webコンサルティング』:サイト改善によるCV創出で成果最大化
SEMとは?
SEM(Search Engine Marketing)とは、検索エンジン経由でWebサイトやランディングページへの流入を増やすためのマーケティング手法の総称です。
SEMはWebマーケティング手法に内包される手法を意味します。
WebマーケティングとはWebサイトやWebサービス(アプリ)上に顧客を集客し、売上促進やブランディングを行う手法で、他にもウェビナーや広告、SNSなど多種多様な手法が含まれます。
SEMとSEO、リスティング広告の関係性
SEMには、SEOとリスティング広告の2つの手法があります。
「SEO」は広告費をかけずに検索順位を上げて自然検索の流入を増やす手法に対し、「リスティング広告」は広告費をかけて流入を増やす手法です。
SEM・SEO・リスティング広告の関係を図に表すと以下のとおりになります。
SEOとは?
SEO(Search Engine Optimization)とは、検索エンジン最適化を意味します。
Webページを検索結果の上位に表示させて、ユーザーの流入を増やすための取り組みを総称してSEO対策と言います。
SEO対策には、内部対策と外部対策の2種類があります。
SEOについては、以下のページで詳しく解説していますのでご参照ください。
『SEOとは?基礎知識から上位表示のための対策方法まで解説』
内部対策
内部対策とは、検索エンジンのクローラーに対してWebサイトの情報を正しく伝えて評価を得るために、Webサイトの内部に対して行うSEO対策のことです。
Googleの検索順位が決まるまでには、クローラーがサイトを巡回して情報を取得してインデックスし、アルゴリズムによってサイトを評価するという手順を踏みます。
このプロセスにおいて、内部対策はクローラーの巡回を促し、サイト情報を適切にインデックスすることを働きかけます。内部対策の実例は以下のとおりです。
・クローラーの巡回を促す施策
- XMLサイトマップの活用
- サイトの階層構造の最適化
- パンくずリストの設置
- 内部リンクの最適化
- ページネーションタグの設置
- robots.txtによる不要なクロールの制限
- 構造化データをマークアップする
・適切なインデックスを実現する施策
- ページがインデックスされているか確認(インデックスカバレッジの利用)
- canonicalタグによるURLの正規化
- noindexタグの活用
- meta descriptionの設定
- h1、h2、h3などの見出しタグの設定
- altタグによる画像の説明の記述
- アウトバウンドリンクによる適切な引用
SEOの内部対策については、以下のページで詳しく解説していますのでご参照ください。
外部対策
外部対策とは、他のWebサイトから受けるリンク数を増やして評価を獲得するためのSEO対策です。
検索結果上位表示にはコンテンツの質は必要不可欠ですが、被リンクの評価が高いことも影響を与えます。
そのため、SEOで上位表示させるためには内部対策だけでなく外部対策も欠かせません。
SEOの外部対策については、以下のページで詳しく解説していますのでご参照ください。
リスティング広告とは?
リスティング広告には検索連動型広告とコンテンツ連動型広告の2種類が存在しますが、SEMに含まれるのは検索連動型のみです。
検索連動型広告は、検索キーワードやユーザーの属性に合わせて表示される仕組みとなっています。
クリックされるごとに課金されるPPC(Pay Per Click)広告で、表示されるだけなら広告料は発生しません。
ターゲットを絞って広告配信できることやコンバージョンの見込みが高いことがリスティング広告のメリットです。
リスティング広告については、以下のページで詳しく解説していますのでご参照ください。
リスティング広告(PPC広告)の仕組みとは?費用やメリット・デメリットを解説
Webマーケティングの基礎知識と手法を解説【初心者必見】
SEOとリスティング広告の特徴の違い
同じSEMですがSEOとリスティング広告は異なる手法であり、その特徴は異なります。
3つの観点からSEOとリスティング広告の特徴の違いを確認しましょう。
費用
リスティング広告は、継続的に出稿費用が発生します。
継続して出稿すればするほど、金額も大きくなるため、ランニングコストがかかることに留意しなければなりません。
対してSEOは、コンテンツ制作費は最初の作成時のみで、ランニングコストはかからないことがメリットです。
成果が出るタイミング
SEOはスタートしてすぐに目に見える成果が出るわけではなく、上位表示に向けて地道に取り組む必要があります。
成果が出るまでに年単位で時間がかかることも珍しくありません。
「短期間でコンバージョンを獲得したい」という場合には不向きです。
一方でリスティング広告は、予算・出稿キーワード・リンク先などの出稿条件を最適化したうえで出稿し、出稿キーワードと出稿LP(ランディングページ)の内容がマッチしていれば、短期間で多くの顕在ユーザーの流入・獲得を実現できます。
即効性を求めるのであれば、リスティング広告を選びましょう。
コントロール性
SEOは、Googleから高いコンテンツ評価を受けなければ上位表示することができません。
Googleのアルゴリズムには数百の項目があるため、「これをやれば必ず上位表示できる」といった絶対的な対策項目がないうえに、定期的に実施されるコアアルゴリズムアップデートによって、大幅な順位変動が起こるリスクがあるため、コントロール性が低いといえます。
それに対して、リスティング広告の方が、SEOよりも検索結果画面に表示される順位をコントロールしやすいです。
先述の通り、予算・出稿キーワード・リンク先など、出稿条件を出稿側の意思で変更できます。
それにより、検索結果の上位に表示させることが可能です。
SEOとリスティング広告どちらがいい?
どちらの方法も並行して行うのが理想的です。
短期的な成果が期待できる手法はリスティング広告、中長期的に流入を増やしたいならSEOと考えましょう。
ただし、SEOなら上位表示するためのコンテンツ、リスティング広告なら出稿するLPを制作する必要があるため、どちらもコンテンツ投資が必須になる点に注意しましょう。
まとめ
本記事では、SEM(Search Engine Marketing)について解説しました。
SEMは検索エンジン経由でWebサイトやランディングページへの流入を増やすためのマーケティング手法のことで、SEOとリスティング広告の2つの方法があります。
短期的な成果を求めるならリスティング広告、中長期的に流入を増やしたいならSEOですが、2つの手法を並行して行うことが理想です。
SEMに対する理解を深め、Webサイトへの流入を増やすための施策を今一度見直すきっかけにしましょう。