SERPs(サープス)とは、検索窓に文字を入力した後に表示される検索結果の画面のことを指します。
SERPsはユーザーの検索意図を理解したり、SEO対策を行ったりするうえで重要なものになります。
またGoogleはSERPs上の機能性を年々充実させており、ユーザーの検索意図を速やかに解決できるような表示の改善を繰り返しています。
本記事は以下のような疑問に回答します。
「SERPs分析が大事な理由は?」
「SERPsの構成要素や新しい機能は?」
本記事を参考に、SERPsを正しく理解してSEO対策に役立ててください。
SERPsとは?
SERPsとは検索エンジンの検索結果を示すページのことで、Search Engine Result Pagesの略です。SERPsの構成要素は主に「リスティング広告」と「自然検索」に分かれます。
リスティング広告は広告費を費やしSERPsの上部に表示させる枠のことです。
検索語句に応じて広告枠を出稿し、クリックされるたびに広告費が発生します。
SERPs上では「広告」と表示されているのが目印です。
リスティング広告枠よりも下に位置するのが「自然検索」枠となります。自然検索枠はリスティング広告枠とは異なり、Googleの検索アルゴリズムに則って掲載順位が決定されるため、上位化できればリスティング広告のような広告費用をかけずに、流入数を得ることができます。
SEO対策する際はこの自然検索枠の中で上位表示を目指すことになります。
SERPsにコンテンツが表示される仕組み
コンテンツがSERPsに表示されるまで、検索エンジンでは下記の処理が行われます。
- クロール
クローラ―と呼ばれる検索エンジンのロボットがリンクを辿ってページを巡回し、コンテンツの内容を取得します。
- インデックス
クロールした情報をもとにページの内容を分析し、情報をデータベースに保存します。
- ランキング
Googleの検索アルゴリズムに従ってサイトを評価しランキング付けして、検索結果に表示させます。
このため、SERPsに表示されるためには、クローラ―にページをクロールしてもらうことが必要です。
またランキングの際に使われるGoogleの検索アルゴリズムは実に数百にも及ぶ数があると言われています。
全ては「ユーザーが求めているコンテンツを提供できているかどうか」がランキングに大きく左右するため、コンテンツを作成する際はユーザーにとって有益であるか否かを考えた上で企画・作成しましょう。
▼クロールからインデックス、ランキングについて詳しく知りたい方はこちら
SEO対策においてSERPsが重要である理由
SERPsを理解することでSEO対策に役立てることができます。
主に次のようなメリットがあります。
- ユーザーの検索意図が把握しやすい
- キーワード選定に役立つ
それぞれ詳しく解説します。
ユーザーの検索意図が把握しやすい
SERPsを調べることでユーザーの検索意図を理解しやすくなります。
検索意図とは、ユーザーがどのような目的で検索をしているか、ユーザーのニーズを知る上で重要なものになります。
前提として、Googleの検索エンジンはユーザーの検索意図に沿ったコンテンツを高く評価します。
SERPsを見るとGoogleの検索エンジンがどのようなコンテンツを評価しているのか、その傾向を知ることができます。
検索結果の上位に表示された記事は、上位であればあるほどクリック率が高くなります。
SEO対策をする際は、実際に上位表示されているコンテンツにアクセスし、どのような見出し・要素を含んでいるのかを分析しましょう。
ユーザーの検索意図を知ることができ、SEO評価の高いコンテンツを企画・執筆しやすくなります。
検索意図とは?SEOにおいて重要な理由から調べる方法まで徹底解説
キーワード選定に役立つ
SERPsを確認することで、実際に対策すべきキーワードかどうかの判断に役立てることができます。
例えば公式サイトや権威性の高いドメインでなければ上位化が難しいキーワードもあります。SERPsを確認しなければその判断もできないため、キーワード選定の際は必ずSERPsを確認するようにしましょう。
またSERPsは定期的に確認することで検索アルゴリズムの変化にも気づきやすくなります。
同じ検索語句でも、アルゴリズムは変化しているためSERPsは日々変化していきます。
SERPsの変化にいち早く気がつくことができると、対策も早く打つことができます。
複数のキーワードを定期的に検索し、SERPsの変化に気が付くようにしておきましょう。
SERPsの構成要素
SERPsは単純にテキストタイプの検索結果が並ぶだけではありません。
Googleはユーザーの検索意図を満たすことができるように、SERPsに様々な機能を持たせることで検索結果の画面を充実させています。
SERPsには以下のような機能があります。
- バーティカル検索
- ユニバーサル検索
- パーソナライズド検索
- リッチスニペット(別名:リッチリザルト)
- アンサーボックス
いずれもSERPs上のクリック率に大きくかかわるものです。
自身で対策できるものもあるので、表示を狙えるものは対策していくようにしましょう。
詳しく解説します。
バーティカル検索
バーティカル検索とは、検索窓直下に表示される検索機能のことです。
検索対象を絞ることができ、目的のコンテンツにたどり着きやすくなる機能です。
バーティカル検索は、主に以下のようなものが表示されます。
- すべて
- 地図
- ショッピング
- 画像
- ニュース
- 動画
- もっとみる
例えば「SEO」と検索した際、ニュースを選択した場合はSEOに関するニューストピックス一覧が、画像を選択した場合はSEOに関する画像一覧が、ショッピングを選択した場合はSEOに関して書かれた書籍のECサイトへのリンクが表示されます。
また、「すべて」で検索した時と「画像」で検索した時の掲載順位も若干異なるため注意しましょう。
▼検索キーワード:SEO、カテゴリ:画像
バーティカル検索は検索KWDによって並び順が異なるため、検索意図の理解に役立てることも可能です。
例えば、「ラーメン」と検索した場合、「すべて」の右側には「地図」が表示されますが、「ラーメン 作り方」で検索すると「すべて」の隣には「動画」や「画像」が表示されます。キーワードに対してニーズが強いバーティカル検索が「すべて」の隣に並ぶと見られます。
つまり「ラーメン」でSEO対策する場合はマップ、「ラーメン 作り方」で上位化を目指す場合は動画を使って手順を丁寧に示すコンテンツがあると評価が得やすくなる可能性があります。
ユニバーサル検索
ユニバーサル検索とは、検索結果の画面上に表示されるWebサイト以外のコンテンツ(画像、動画、地図など)のことを指します。
主に以下のようなものがあります。
- ナレッジグラフカード(ナレッジパネル)
- ローカルパック
- 動画枠・動画カルーセル
- ニュース枠
- Twitterカード
この中でも、検索キーワードに関する情報をまとめた「ナレッジグラフカード(別名:ナレッジパネル」)や、地域関連キーワードで検索した際に出現する「ローカルパック」がよく見られます。
ナレッジグラフカードとは、パソコンで検索した際にSERPsの右側に表示されることが多い、検索語句に関する詳細情報が記載された箇所のことです。
作品名や人物名、企業名、店舗名など固有名詞を検索した時に表示されることが多いです。
ユーザーはサイトに訪れなくても基礎的な情報をSERPs上で取得できるため、ナレッジグラフカードが表示されるキーワードはクリック率が下がってしまう可能性があります。
▼ナレッジグラフカード(別名:ナレッジパネル」)
ローカルパックは「地域名 カフェ」のように、地域の関連情報をマップと併せて表示させる枠のことを指します。
検索語句に地域名を含めなくても、検索者の位置情報をもとに表示させることもできます。
ローカルパックをもとに近くのお店を探すユーザーが増えているため、飲食店などの経営者はGoogleマイビジネスに登録し、自社店舗をGoogleマップ上に表示させるようにしましょう。
▼ローカルパック
パーソナライズド検索
パーソナライズド検索とは、ユーザーの位置情報や検索履歴に基づいてSERPsにカスタマイズして表示させる機能のことを指します。
例えば、「ランチ」と検索した時に自身の位置情報をもとに近くのお店を記したマップが表示されるものが、パーソナライズド検索にあたります。
パーソナライズド検索は、検索者個々によって異なる検索結果のため対策が難しいですが、Googleが評価するコンテンツの基本要素は変わりません。
ユーザーのためになるコンテンツの作成や、Googleマイビジネスへの登録など対策しておくようにしましょう。
リッチスニペット(別名:リッチリザルト)
リッチスニペットとは、レビュー評価や動画など、通常のスニペットに追加要素が加えられたスニペットのことを指します。
情報量が豊富(リッチ)になったことで、リッチスニペット(別名:リッチリザルト)と呼ばれます。
リッチスニペットには次のような種類があります。
- 画像
- 商品レビュー
- 価格
- 開催日程・スケジュール
- 動画
- よくある質問(FAQ)
- 求人情報
例えば商品レビューの場合、下記画像のように評点や口コミ数が掲載されます。
またよくある質問(FAQ)では、質問のアコーディオンを開くと回答が表示される仕組みです。
このように通常の検索結果とは異なり、SERPs上での情報量が大きくなります。
いずれも検索結果画面上でユーザーの知りたいことを解決できるため、適切な回答を示すことができればサイト内に誘導することもできます。
リッチスニペットは構造化データをマークアップすることで検索結果画面上に表示させることができます。
詳しい対策方法は次の記事で解説しているので参考にしてください。
▼リッチスニペットについて詳しく知りたい方はこちら
リッチスニペットのSEO効果とは?設定方法や表示条件について解説
アンサーボックス
アンサーボックスとは、検索キーワードに対する回答をSERPs上に表示する情報のことを指します。
アンサーボックスには、ユーザーの疑問に対して簡潔な回答をまとめた強調スニペット、天気や株価などの情報をリアルタイムで表示させるライブリザルトなどがあります。
強調スニペットの場合、「○○とは」などと検索した際に自然検索枠の一番上に、端的な回答に当たる文言と併せて掲載されます。
1位サイトよりも上位に掲載されるため、強調スニペットを表示させることができると、クリック率が非常に高くなり流入数に大きな影響を及ぼします。
強調スニペットの出現はアトランダムであることが多く対策が難しい箇所ですが、ユーザーの質問に対して端的に、かつ過不足なく回答できるようなコンテンツ作成を心がけましょう。
▼「SEO」で検索した際の強調スニペット
ライブリザルトは天気やスポーツの試合速報、株価の推移など最新の情報を提示する機能です。
例えば「東京 天気」で検索すると以下のようなアンサーボックスが表示されます。
▼ライブリザルト
ライブリザルトは公的機関などからの引用が多く、表示面を奪うことは難しくなっています。
▼強調スニペットについて詳しく知りたい方はこちら
強調スニペットとは?SEO対策で上位表示を狙って採用を目指そう
まとめ
本記事ではSERPsについて解説しました。
SERPs(サープス)はSearch Engine Result Pagesの略で、検索結果を示す画面のことを指します。
SERPsは検索広告枠と自然検索枠に分かれますが、自然検索枠で上位化を実現できれば広告費をかけずに安定した流入数を保つことができます。
SERPsはユーザーの検索意図を調べたり、キーワードの選定基準になったりするため、定期的にチェックし続けることが重要です。
またSERPsは年々進化しており、以下のような検索機能が追加されています。
- バーティカル検索
- ユニバーサル検索
- パーソナライズド検索
- リッチスニペット(別名:リッチリザルト)
- アンサーボックス
中にはSERPs上で検索意図が満たされてしまうものもあり、サイトに流入せずに検索結果から離れる「ゼロクリック検索」の割合も大きくなっています。
上記のうち、リッチスニペットやアンサーボックスは狙って表示させることもできるため、記事を参考にSERPs分析を行い対策をしてください。
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